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空色地の紅型衣裳/王家の宝剣

特別展
2023.09.08〜10.04
終了しました

特別展示室では、毎月「国宝 琉球国王尚家関係資料」の美術工芸資料および文書資料をとおして、琉球国王尚家の歴史と王国時代の遺物をご紹介しています。

 

 

 

今月は、尚家資料から「空色地の紅型衣裳」をご紹介します。

 

王国時代の紅型衣裳は、白地、黄色地、紅色地など様々な地色がありますが、涼やかな水色地(空色地)の衣裳も数多く残されています。

 

青色の原料となる藍(あい)は、染める回数によってごく薄い水色から濃紺まで、様々な青色を染めることが出来ます。

 

藍染めには、本土では蓼藍(たであい)が多く使われますが、琉球では琉球藍、蓼藍、インド藍など複数の藍が使われました。

中でも亜熱帯気候の中で栽培しやすい琉球藍が最も多く利用されました。琉球ではこの藍で、浅地(水色地)や紺地の衣裳が作られました。

 

 

 

調度品は、「王家の宝剣」と題して、当館所蔵の刀剣を三振同時に公開します。

 

尚家伝来の刀剣は三振あります。

 

山北王が中山王との戦いで敗北し、自害した伝説のある「号 千代金丸」。

宮古島の領主が尚真王に献上したとされる「号 治金丸」。

王府との関わりの印を刻した「号 北谷菜切」など、いずれも尚家王統の伝承に彩られた宝刀です。

 

千代金丸や北谷菜切の鞘や鍔などは琉球製ですが、刀身はいずれも日本製とされています。

 

 

 

文書資料も、『今帰仁グスクと山北監守』と題し千代金丸と縁の深い今帰仁城に関する古文書をご紹介します。

「中山世譜(祭温本)」、「尚姓家譜(具志川家)」、「喜安日記」の文書を展示しています。

 

 

 ※「王家の宝剣」は1030日(月)まで