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子どもの晴れ着衣裳/首里那覇鳥瞰図屏風/沈金・堆錦の漆器

特別展
2023.01.07〜02.01
終了しました

今月は、尚家資料から「子どもの晴れ着衣裳」をご紹介します。

 

王国時代の王族や上流士族は、正月などの行事の際、子ども達も上流階級ならではの紅型や絹織物などでできた美しい晴れ着を身に付けました。

 

幼児の衣裳には、肩や身頃に「あげ」が入れられ、成長に合わせて袖丈や身丈の調節が出来るように仕立てられました。

 

また背中の衿の下に「マブヤーウー(魂糸)」という飾り糸が付けられました。こどもの魂は弱く、体から抜け落ちやすいため、マブヤーウーはそれをとめるお守りと考えられていました。

 

色鮮やかな可愛らしい衣装をぜひご覧ください。

 

 

調度品は、「首里那覇鳥瞰図屏風」と、「朱漆芭蕉万年青文沈金堆錦衝立」をご紹介します。

 

首里那覇鳥観図屏風をよく見ると、右上の首里城正殿には鶴が描かれた簾(すだれ)がかけられています。これは王国時代に首里城で使用された正月飾りで、このことから正月の風景を描いている事が分かります。

 

朱漆芭蕉万年青文沈金堆錦衝立は、片面に芭蕉、もう片面に、万年青の文様が沈金で描かれています。万年青は常に緑の葉を茂らすことから、長寿の象徴とされています。

 

どちらも新年にふさわしい、おめでたい図柄です。

 

 

文書資料は、文書資料は修理を終えた資料を展示しています。

 

国宝「琉球国王尚家関係資料」のなかには損傷が資料があり、継続的に修理事業が行われています。

修理済みの資料は展示公開され、複製を作りより多くの方々が資料を利用できるようにしています。

 

 

 

王国時代の貴重な記録と、精緻な美術工芸品をぜひご覧ください。